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■ コメント ( No.22 )
日時: 2022/02/09 23:50
名前: 千夜一夜

 
ふと思い出して吹き出したのでご報告です。記憶って不可思議奇妙キテレツですね……
 
私に wiz を紹介した先輩は
「地球は青かった」のセリフで有名な USSR の宇宙飛行士、あのガガーリンに、赤ちゃんのころにダッコされたことがあるそうでして。ガガーリン、来日していたらしいです。
 
――

その先輩の下宿に入り浸ったわけがございまして、先輩、仲良しのパートナー(精神的に異性な深いつながりを感じたとのこと)のお住まいに入り浸ることになり、下宿の部屋の観葉植物やら、なんだかよくわからない実習に使う水槽のなかのなぞの生き物に毎日定時にエサをやる仕事の代行を私がおおせつかりまして。住み込みのお留守番。
 
WIZ には手を出さなかったのですけれども。
 
すごく不思議なゲームに私は嵌まってしまいました。
 
システムとしては、テキストアドベンチャーゲームなのです。画像が一切なく、ひたすら黒い画面に白い文字が表示されて、その文章なり物語なりに与えられる謎を解くゲームなのですけれども……
ですが、今をもってしても類例を見たことがないテキストアドベンチャーゲームでした。
…こんな感じ?
 
私は探偵です。
殺人予告を受けたエライ人の豪邸に招かれて警備をすることになりました。規定の日時以内に犯人をつかまえないと、殺人がおきてしまいます。

で、システムですが、豪邸ないし庭など、自由に動き回れます。みかけ上では、一切制約はありません。いつどこにでも行けるのです。

※(当時の、そして今も含めて)従来型のアドベンチャーゲームは、単線なんです。よしんば謎の迷路があっても、分岐をつぶしつつ、結果的には正しい一本道を選んでゴールする、そういうデザインが当たり前です。

豪邸のなかで私:探偵は、リアルタイムに時が経つことを経験します。
画面には、経時情報が常に表示されています。

そして、(私が知る限り)、私=探偵がいつ、どこにいてもよいのです。歩いて移動できる限りにおいて。
刻一刻と時間が過ぎるなか、私:探偵は謎解きをするのですけれども。

くどいようですが、申し上げます。空間的には完全に自由に動けるのです。三次元的に。縦横高さにおいて。邸宅の何階に移動してもよいし、各階のどの部屋に移動してもよいのです。四番目の時間だけは、刻一刻と過ぎていきます。デッドラインに達して犯罪が行われてしまえばゲームオーバーなのです。
そしてゲームオーバーはすなわち、ゲームスタートに回帰することでもあります。ぶっちゃけ、初日に戻るわけです。ゲーム内の探偵にとっては初めて経験することであっても、私は、何度も経験していることなのですよね。
たとえば、(今でも忘れません) 初日の朝に玄関にいれば、新聞配達の少年が、新聞を投げ寄越してくる、とか、 その後に階段を昇れば、お祖母さんが降りてくるとか、そうした細々とした事象が起きていることを、私:探偵は、全部知り尽くす必要があるわけです。
あるときには新聞など気にもかけずに探偵が裏庭に出ると使用人が庭の掃き掃除をしているとか、全部をだんだんと知っていくわけです。(プレイヤーたる私は知るわけです。)
でも探偵は知りません。探偵にとってはただ一回の人生でただ一回の依頼に全力を尽くして応えるのみです。

リセットを繰り返すほど、私は、知識が増えていきます。 いつどこでどんな人が何をしているか…についてです。

かなり調べましたが《それでも事件はおきません。》

屋敷のなかの三次元全体と、時系列の組み合わせと、登場人物がその時刻にその場所で何をしていたかにつき丹念に調べ尽くして、犯人の目的を暴き、逮捕しなければならないのですが。自由すぎます。

特定範囲の時空を繰り返し何度も訪問する、多世界それぞれにいる一探偵として、膨大なデータ採取をしつつある最中に、先輩がパートナーに振られたらしく、帰ってきましたので、私のお留守番はお払い箱になりました。
残念、ゲームは終わりです。

ゲームのタイトルを忘れてしまいましたが、販売元はギリギリおぼえております。 たしか、インフォコムでした。 全部、英語のテキストアドベンチャーでした。